覚えておきたいSSID「00000JAPAN」~東日本大震災の教訓より
▶ in ネットワーク posted 2016.03.25 Friday / 05:18
東日本大震災から5年が経過し、震災の教訓がやや風化されつつあると感じる今日。
あの地震の時、家族や友人となかなか連絡が取れず困った人も多かったはずです。
被災地にいた自分も、通信手段がなくいろいろ戸惑っていたことを思い出します。
「00000JAPAN」(ファイブゼロジャパン)
現在、大規模災害発生に公衆無線LANが無料開放されることをご存知でしょうか。
これは、被災者や救援者が通信手段を確保することを目的としています。
その際に使用する、無線LAN接続先の名前(SSID)が
00000JAPAN
です。
ドコモ、au、ソフトバンク、格安SIMなど、契約しているキャリアに関係なく、また、契約していない人でも無線LANが使える端末を持っていれば、災害時に無料でインターネット通信ができるようになります。
この名前「00000JAPAN」は、端末のSSIDの表示画面で、一覧の上に表示させること目的としています。
この無料開放が適用される基準は、「携帯インフラが広範囲に被害を受け、携帯電話やスマートフォンが利用できない状態が長時間継続する恐れがある場合」とのことです。
災害用の統一SSIDとしては世界初
これを使うような事態が起こらないことが理想ですが、万一の備えとして大切だと思います。
「00000JAPAN」は、岩手県釜石市と宮城県仙台市で実証実験を行っていて、手順さえ分かればおよそ9割の方が接続できたとのことです。
課題は、ITリテラシーの低い人が、災害時にこの無線LANに接続することができるか…ということです。
使い方を周知していくとともに、わかるひとが教えてあげるということが大切だと思います。
00000JAPANガイドライン第3版と各種ツールの提供開始について
(無線LANビジネス推進連絡会)
http://www.wlan-business.org/archives/4902